家賃の無料期間があるってホント?!フリーレント物件を借りるときの予備知識

「新しい住まいに引っ越したいな」と思っても、初めにかかる費用の大きさがネックで決断できないことがありますよね。そんなとき、少しでも費用を抑えられる物件があれば魅力に感じるのでは?

そこで注目したいのが「フリーレント物件」。いったいどんな「お得」が待っているのでしょうか?

◆フリーレントはどんな意味か

フリーレントは、入居してから少しの間、家賃が『タダ』になる物件のこと。物件ごとに設定が違いますが、だいたい1~3ヵ月くらいの期間をタダにしていることが多いです。

例えば、月額7万円という家賃なら、7~21万円の支出が抑えられることになります。

お部屋を借りるときは、なにかと出費が続くため、フリーレント物件なら借りる側には大きなメリットと言えるでしょう。

◆フリーレントは大家さん的には大丈夫?家賃を下げずに「フリーレント」にするワケ

フリーレント物件の多くは、大家さんの「空室を埋めたい」「空室を増やしたくない」という気持ちから生まれています。借り手がつきにくい部屋は、なにかしら「お得だよ」とアピールしなければ、空室のままということもあるでしょう。そこで、数か月家賃をタダにすることで、部屋探しをしている人達に、注目してもらうのです。

「だったら家賃を下げればいいのでは?」と単純に疑問を感じますよね。

賃貸経営では、入居している住人すべての条件に差をつけることは難しいものです。すでに契約している人たちが月々7万円の家賃で契約しているのに対し、新しく住む人の家賃を下げ6万5千円にするとどうなるでしょうか。他の住人達から「自分たちの家賃も下げろ」と反感を買いますよね。実際に、他の部屋の家賃まで下げたら、大家さん的には利益がかなり減ります。

しかし、一定期間だけの家賃を無料し、その後は他の部屋と同じ家賃にすれば、空室も埋まって、他の住人達からの反感も抑えられるという背景があるのです。

◆お得なフリーレント物件でも注意ポイントがある

一般的な物件は、契約時の特約に「違約金に関する条項」がなければ、2年の契約期間内であっても解約はしやすいです。1ヶ月前までに「解約したい」という旨の申し出をすれば違約金はかからないもの。

しかし、フリーレント物件は「短期間で解約する場合には違約金を支払う」という内容の短期違約金が定められていることが多いようです。「半年以内に解約したら家賃2ヵ月分」などと設定されていることがあり、入居してからすぐに解約の可能性がある人は、結果的にお得にならないかもしれません。

◆まとめ

数年くらい前から、増え始めているフリーレント物件。「とにかく少しでも支出を減らしたい」という人には、かなり魅力的な物件ですよね。

ただ、短期間で解約をすれば、違約金の支払いで結果的にお得でもなんでもないことに…。

初めから「フリーレント物件」だけに絞って探すと、理想的な好物件を逃す恐れもあるかもしれません。選択肢のひとつとして候補に入れ、自分が満足できるお部屋探しをしていきましょう。